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【馬場と猪木 番外篇①】馬場を脅えさせた「幻のライバル」マンモス鈴木が行使した「男の意地」セメント洗礼

昭和35年デビュー当時の馬場のライバルは猪木でも大木でもなく、入門が4年先輩のマンモス鈴木であった。198㎝、全身を剛毛で覆われた体躯はプロレス向きで、アメリカ遠征も馬場と一緒の36年7月1日で米国カリフォルニア地区での活躍は当初、馬場を凌ぐほどの人気であった。

「東洋のフランケンシュタイン」馬場と「アジアの雪男」鈴木のモンスター・コンビで大儲けを企てていたグレート東郷だったが、その目論見が瓦解したのがマンモス鈴木が現地で起こした女性トラブルであった。すぐさま日本に強制送還された鈴木は力道山からリングネームも「マンモス」から「ゴリラ」に格下げとなり、万年前座の負け役に堕ちていったのであった。

昭和38年3月17日、1年8ヶ月振りに力道山と共に帰国した馬場正平はジャイアント馬場となってワールド・リーグに参戦。4勝2敗と順風満帆の滑り出しを見せ、次期エースという幹部候補生のポストも手中に収め、年収も300万(昭和38年度大卒程度国家公務員初任給=17100円、平成19年度大卒程度国家公務員初任給=181200円、≒10.5倍。現在の貨幣価値に換算すると3150万円)を超え、一方の猪木は60万前後でもはや猪木はライバルと呼べる存在ではなかった。

「ゴリラ」に格下げとなった鈴木はワールドリーグ6戦全敗で負け役専門の外人レスラーの引き立て役、白星配給係りといった噛ませ犬の存在でしかなかった。そうした中、夏の地方巡業の鳥取大会で馬場と鈴木の30分1本勝負が組まれた。このカードを組んだのは大げさでカッコだけの馬場のレスリングが嫌いであった豊登であった。誰もが馬場の米国仕込みのスケールの大きいファイトを期待してゴングが鳴るのを待っていた――。

会場の観客もプロレス記者たちもアメリカ帰りの馬場の豪快な勝ちっぷりを胸に秘めながら見ていたが15分、20分、25分過ぎても鈴木のラッシュ攻撃は止まることを知らず、グロッキー寸前の馬場は脅えた目でレフリーの九州山に助けを求めるように哀願するだけであった。

観客がざわめき始め、小松リングアナもスイッチをオンのまま田中米太郎レフェリーに向かって「レフェリー、残り時間は3分だぞ!」絶叫。その異変を察していたレフェリーは堪らず鈴木に向かって「先生(力道山)が奥で見ているぞ! はやくケリをつけろ!と怒鳴っている!」と叫んだ。その声で我に返った鈴木は馬場に対して「早う、オレをフォールしろ!」と叫び、焦点が定まらないながらも馬場は16文キックを放ち29分過ぎに見事? 鈴木にフォール勝ちを収めた。

この後、控え室に戻った鈴木を待ち構えていたのは力道山の非情なる16発の顔面への鉄拳制裁であった。無残にも顔がザクロのように腫れ上がった鈴木であったが、その表情は「オレは実力でエエカッコしいの『割り箸』馬場を満座の中でヒィーヒィー泣かせてやった!」という満面の笑みで一杯であったという――。鈴木は間もなく日プロを辞め、国際プロレス(吉原功代表)のマットでレフリーとして晩年を送った。



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テーマ : プロレス
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紹介文:門茂男主宰のユニオン元会員で、同氏には長年に渡りご交誼を賜った。ライフワークであった「ザ・プロレス365」の未発表を含む取材メモを見せて頂き、その要点を再構成した「門茂男メモ」と数名のプロレス記者から入手した情報をベースに記した昭和プロレスのテーマに迫ります。
ミスター高橋の「流血~」本で白日の下に暴かれたプロレスの実像ですが、単なる暴露もので終わるのではなく、門氏が追及したレスラーの人間性にまで同じように迫りたいという思いです。

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プロフィール

シンタロー

Author:シンタロー
プロレスのテレビ初観戦は小学生前の幼少期に祖父宅で見た力道山プロレス。その当時、一番印象に残っている試合は降参しないと足が折れると技の恐ろしさを足4の字固めで教えてくれたザ・デストロイヤーや、吸血鬼を連想させる噛みつきで相手を出血させるレスラーの怖さを知らしめたフレッド・ブラッシーよりも、幼心にはコミカルな妙技で笑い転げたミゼット・レスラーとのタッグマッチであった。それは祖母が馳走してくれた三ツ矢サイダーの味と共に脳裏に刻まれている。放送日の詳しいことは不明だが、昭和35年8月にミゼット・レスラー(名前は不詳)初来日の記録がある。テレビ観戦がその時期のどの試合であったかは今となっては調べようもないのが残念である。
一般総合雑誌・書籍編集者として多数のプロレスや格闘技関係の企画立案に参画し、馬場、猪木、大山倍達、木村政彦を始め多くのレスラーや格闘家を取材。プロレス界のご意見番・門茂男氏とは編集ジャーナリストの大先輩として長年に渡り公私ともども御交誼を賜った。お会いする度に未整理、未発表の「ザ・プロレス365」のラフ原稿を見せて頂き、同時に門氏が口頭で語った様々なある事件の真相や噂(裏付けが未確認)を氏の了解を得てノートにまとめ「門メモ」として所有する元ユニオン会員。

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