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「新版・プロレス八百長論」補遺・附記

前稿で論じた「新版・プロレス八百長論」の補遺・附記を記したい。内容が多少重複する部分があるが、話を進める上で必要不可欠でもあるのでご了解願いたい次第である。

プロレスはミスター・マリックのマジックショーと同じく似非格闘技ショーのエンターテイメントである。よってスポーツ界で問題となる「八百長」が起きるはずもないのである。勝ち役負け役は興行の便宜上、全試合時間切れ引き分けというわけにいかないわけで、言わばオマケのように振り分けているに過ぎない。

ミスター・マリックのマジックショーほどの満足度には及ばない三流の似非格闘技ショーをそれなりに楽しんでいるファンがほとんどではあるが、中には一部少数ながら勝ち負けはその時の運だとスポーツ面を重要視する錯覚した誤ったプロレス鑑賞法を有すファンがいるようである。見かけは格闘技という体裁を繕っているために初心者が陥る罠みたいなものである。

力道山プロレスの時代にもファン、マスコミを二分する「プロレスはショーか、スポーツか」という論争が起きたことが想起されるところだ。当時の社会のうねりとは比べらくもないが、現在でもこうした不幸なファンを生むことにプロレス界は自戒自省すべきである。

このように勘違いしたファンは勝敗にこだわり一喜一憂し、ミスター高橋本などの暴露本を読むと「裏切られた」という感情を持つのである。レスラーにしてみれば有難迷惑な話でしかない。勝率や勝敗がギャラには反映されないシステムでは怪我を恐れてショーに全力を出して打ち込むことなどはできないと嘆く声も一面では理解できるところもある。

怪我を負った時の医療制度や休場補償制度が整備されているわけでもなく、そうした体力「職場」で誰が全力で演じるられようか。我が身が可愛いのは至極当然であろう。

ましてや最近の不景気不人気。アルバイトをしないと食えない選手もインディーズ系には多い。安いギャラで手抜き試合が多くなるのは必然か。大技をいくつか見せて観客も満足した頃合いを見計らい今日の勝ち役負け役を演じているだけである。それを「弱いレスラー」とレッテルを貼られ哄笑されてはレスラーも悲運である。

サーカスのように全力でショーを演じるのがプロの責務であろうが、勝敗を着けることでショーが終了する似非格闘技ショーでは、その実演者(レスラー)のさじ加減一つで負け役勝ち役を選ぶことでショーが終わることを意味しているわけである。ここが似非格闘技ショーの大きな特徴でかつ演技者と観客との間にギャップを生じさせる欠点でもある。大技も見せてフォールしたレスラーは満足して勝ち役を演じるが、観客はまだまだフォールは早いと納得しないという代表的なケースである。

不満タラタラのファンがそこには放置されるだけだ。レスラーと観客の間に潜むこのギャップがプロレスの弱点であり、不満を抱えたファンが多いショーであるがゆえ、三流ショーのエンターテイメントというレッテルが貼られているわけでもある。

そういうファンを生まないためにも各団体は米国WWEのように正式に「プロレスは似非格闘技ショーのエンターテイメント。勝ち役負け役はオマケです」とカミングアウトすべきなのである。更に一歩踏み込み「次の試合はA選手の勝ち。フィニッシュ技はバックドロップ」と事前にプログラム等で紹介しておくのもちびっ子ファンには歓迎されるかもしれない。

ミスター・マリックが「次の演しものは予知能力マジックで明日の天皇賞の着順を当てます」と前口上を述べるようなシステムなら、プロレスファン以外にも関心を集めるかも知れない。もしかすると低迷を脱する「隠しワザ」になるかも知れないと考える声もある。

選択方式で試合終了時間を当てるゲームを組み込み見事当てたファンにはグッズなり色紙といったプレゼントを贈呈するような思い切ったファンサービスも一興かもしれない。ハッスルの失敗を他山の石としテレビ界で活躍する人気脚本家、例えば野島神司クラスを採用し、毎回波瀾万丈な起伏に富んだ手に汗握るストーリーを提供すればファンに歓迎されるのではあるまいか。

実際、某団体では三流夕刊紙の部長クラスを引き抜き、シナリオ作成の重責を担わせたが奇をてらい過ぎたためストーリーが破綻しファンが引いてしまう苦い歴史もあった。これを教訓とし、これからはやはり餅は餅屋で熟練のプロの脚本家に依頼すべきである。

事ほど左様に思い切った改革がなされないとプロレスの未来は暗いだけだ。いっそシナリオ無しの恐怖のセメント試合という大胆な改革案も昭和のファンには歓ばれるに違いないが、その度胸はあるまい。病院行きはプロレス界の常套文句のフェイクでしかないが、もし本気でセメントマッチを行なうことになれば、正真正銘、毎試合が負傷者続出でレスラーの病院行きが現実の姿になる。



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テーマ : プロレス
ジャンル : スポーツ

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紹介文:門茂男主宰のユニオン元会員で、同氏には長年に渡りご交誼を賜った。ライフワークであった「ザ・プロレス365」の未発表を含む取材メモを見せて頂き、その要点を再構成した「門茂男メモ」と数名のプロレス記者から入手した情報をベースに記した昭和プロレスのテーマに迫ります。
ミスター高橋の「流血~」本で白日の下に暴かれたプロレスの実像ですが、単なる暴露もので終わるのではなく、門氏が追及したレスラーの人間性にまで同じように迫りたいという思いです。

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シンタロー

Author:シンタロー
プロレスのテレビ初観戦は小学生前の幼少期に祖父宅で見た力道山プロレス。その当時、一番印象に残っている試合は降参しないと足が折れると技の恐ろしさを足4の字固めで教えてくれたザ・デストロイヤーや、吸血鬼を連想させる噛みつきで相手を出血させるレスラーの怖さを知らしめたフレッド・ブラッシーよりも、幼心にはコミカルな妙技で笑い転げたミゼット・レスラーとのタッグマッチであった。それは祖母が馳走してくれた三ツ矢サイダーの味と共に脳裏に刻まれている。放送日の詳しいことは不明だが、昭和35年8月にミゼット・レスラー(名前は不詳)初来日の記録がある。テレビ観戦がその時期のどの試合であったかは今となっては調べようもないのが残念である。
一般総合雑誌・書籍編集者として多数のプロレスや格闘技関係の企画立案に参画し、馬場、猪木、大山倍達、木村政彦を始め多くのレスラーや格闘家を取材。プロレス界のご意見番・門茂男氏とは編集ジャーナリストの大先輩として長年に渡り公私ともども御交誼を賜った。お会いする度に未整理、未発表の「ザ・プロレス365」のラフ原稿を見せて頂き、同時に門氏が口頭で語った様々なある事件の真相や噂(裏付けが未確認)を氏の了解を得てノートにまとめ「門メモ」として所有する元ユニオン会員。

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